シュレーディンガーの哲学する猫(竹内薫・竹内さなみ)
- 作者: 竹内薫,竹内さなみ
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/11/01
- メディア: 文庫
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以下、要素抽出。
ウィトゲンシュタイン:
まず言葉ありき:「語の意味って何?」「世界の意義は、世界の外になくてはいけない。」「人は、語り得ぬものについては、沈黙しなければならない」人間世界は言語ゲームであり、言葉の意味とはその使われ方なのだ。
サルトル:
実存主義(※世界の内にあって、刻一刻と自ら決断しながら生きていく宿命を負った人間の存在のことを「実存」と呼ぶ):「人間はまず、未来に向かって自らを投げるものであり、未来の中に自らを投企することを意識するものである。」「君は自由だ。選びたまえ。つまり創りたまえ。」実存主義はヒューマニズムであり、人間は自ら創ったところのものになるのだ。
ニーチェ:
超人主義:「デュオニソス的」「永劫回帰」「神は死んだ」「自由精神」「力への意思」実存主義の萌芽は価値観の転倒から始まった。
ソクラテス:
魔性の哲学:「不知の知」ダイモンのお告げに従って生きた彼は言った。自らの無知を直視できるのが智恵のある人であると。
レイチェル・カーソン:
環境哲学:「沈黙の春(=生と死の妙薬)」生態系の破壊、化学物質の恐怖、耐性。40年先の世界が見えていた。
サン・テグジュペリ:
形而上学:「星の王子様」「私は誰?自分探しの旅」哲学とは子供のころの純粋な心で世の中の不思議を問うこと。思想を弄んではいけない。
ファイヤアーベント:
なんでもありの文化的相対主義:「科学は宗教だ」「あらゆる状況において、また人類の発展のあらゆる段階において、擁護することができる原理といえば、そのようなものはたった一つしかないということが。すなわちこの原理である。anything goes(なんでもかまわない)」
重松渉:
四肢の哲学:世界をみることは、能動的であり受動的である。モノ的世界観からコト的世界観へ。
フッサール:
現象学:「まずは判断停止(=エポケー)から始めよ」雑念を払って目の前にあるものの本質を直視すべし。現象学は対象を知覚する仕方を研究する。
ハイデガー:
存在哲学:なぜ一体、存在者があるのか。そして、むしろ無があるのではいか。「存在」への真摯な驚き。
小林秀雄:
文芸評論:文系・理系の垣根を越えた真の知。古典物理学からのパラダイム転換。
大森荘蔵:
幽霊も存在する哲学:「過去は消えず、過ぎゆくのみ」二元論から一元論へ。略画的感性と近代科学という密画は共存しうるという重ね描き論。